私にとってのファッションの先生。

私が18歳でおもちゃ屋に就職した時に、同じショッピングセンター内のジーンズショップに勤めておられたのがAさんでした。
その人との出会いが私の人生のファッションの方向性を決めたといっても過言ではありません。
その当時ファッションのイロハも全く分からず、自分に似合う服は何なのかすら自分で決められなかった私にとって、そのジーンズショップは非常に敷居が高く見えていました。
勤務されてる店員さん全員個性的でお洒落なファッションに身を包み、まるでモデルのような人ばかりでした。
お店の前は通るけどなかなか入れずにいた私に優しく声を掛けてくれたのがAさんでした。Aさんはそのお店の店長で、履きこんだジーンズにサラッと着こなしたTシャツ、頭にはいつもニット帽がトレードマークのおじさんでした。私が18歳、Aさんが45歳くらいだったと思います。
Aさんは私に「自分が見てピンときた服をまずは着なさい。流行を追いかけるだけではそれはお洒落とは言わないんだよ」と言ってくれました。
ピンときた服、それが自分が求めてる服だと教えてくれたんです。その服をまず決めてから、流行のアイテムが欲しければそれに組み合わせるようなコーディネートを自分で考えなさいと。
あくまでもヒントはくれますが商品を無理に薦めたりしない、変わった店員さんでした。商品に対しても非常にこだわりを持っておられ、凄く売れている売れ筋の商品の質が悪いとわかると、そのブランドの商品をあっさりと撤収させ、有名ではないけれど商品の質とデザインは非常に良いマイナーなブランドの服を並べたりしておられました。一度、何故あんなに売れてるのに商品を撤収させたのか聞いたことがあるんですが、その時にAさんは「売れていようが有名だろうが、あんな質の悪い服を申し訳なくてお客さんに着せられない」と答えが返ってきました。
目からうろこが落ちた感じがしましたね。普通なら売れ筋をバンバン売ったほうが確実に儲かるのに、Aさんは儲からなくてもお客さんに良い服を着て貰いたい、そういった信念を持たれた人でした。
少しして、Aさんは勤めていたお店を退職されました。辞められた理由は、会社が儲け主義に走ったため意見が合わなくなり退社したとゆうことでした。
辞められた時は凄く寂しかったですね。もう会えないと思ってましたから。
数ヵ月後、Aさんから自宅に葉書が届きました。なんとAさん、自分で資金を用意してお店を開店されてました。私はすぐそのお店に行きました。
Aさんらしいこだわりの詰まったそのお店には、私と同じようにAさんを慕うお客さんで溢れていました。
あれから23年経ち、私は41歳になりましたが今でもAさんのお店に出入りしてます。何歳になってもAさんは私のファッションの先生であり、あこがれのファッションリーダーなんですよね。いつまでもファッションのついて楽しく、時には厳しく教えて欲しいです。

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